雨漏りというと雨が降ると室内の天井の一部分から雨が滴り落ちてきて、ぽたぽたとたれる雨のしずくをバケツで受ける様子を頭に思い浮かべがちです。雨漏りというのは確かにそういうイメージなのですが、実際にはそんな状態になるまでにかなりダメージが進んでしまっていることが考えられるのが本当の怖さです。やねや外壁、ベランダやサッシなど、雨水が浸入してくる部分があって、そこから家の内部に浸入した雨水がどこかの部分を伝わって天井の一部に達し、吸収しきれなくなった分が滴り落ちると考えられるので、雨水が浸入した部分から通り道になっている柱や梁などの家の躯体部分がぬれてしまうことになります。そして家を支える大切な部分がやがては湿気によってじわじわと腐食が進んで強度を保つことが出来なくなると、家そのものが倒れやすい脆弱な建物になってしまうことが考えられます。
雨水が滴り落ちるようになるまでには、ずいぶんいろいろなところがダメージを受けることを考えれば、雨漏りに気づいた時点でなるべく早く修理を依頼することがなによりも大切です。梅雨の雨の多い季節までに治せばよいなんて悠長に構えていると、雨漏りによって木材が腐食してしまった部分にシロアリが発生し、家の土台部分や重要な柱などの構造部にシロアリの被害を受けることも十分に考えられます。そうなってしまうと地震などの自然災害の際にも倒壊しやすくなってそこにすむ人を危険にさらす建物になってしまう可能性は十分考えられます。